苦手な彼は私の王子様

彼は噂通りの男の子だった。

ピアスが4つあいていたし、髪の毛はミルクティーみたいな色。

それに制服を着崩してものすごく大人びて見えた。

顔はかっこよかったけど、顔を見る度不貞腐れててなんでこんなに機嫌悪いのかそれだけがなんだか引っかかった。

それから1日はあっという間に過ぎて放課後がやってきた。

「おい。ちび女。聞こえてんのか」

どうやら私は寝てたらしい。

「ふぁぁぁ。眠かった」

ふと顔をあげると隣の席の咲坂くんが居た。

「え。あっなんでしょうか」

「俺がどんだけ呼んだかわかってんのか。」

「ちょっとよくわからないです。なんですか?」

眠過ぎてイライラするし、そもそもなんでこの人に名前呼ばれてるの。

「お前と俺が授業中寝てたからクラスの学級委員と副委員長を2人でやれって」