「はっ?拗ねてねぇーよ。」

俺は咄嗟に嘘をついてしまった。

「そっかぁ。なんかちょっと残念笑」

少し悲しい顔を浮かべる愛を見て俺は正直に言えば良かったなと後悔した。

愛はたまに寂しい顔をする。それを見る度に俺の胸は苦しくなる。

「この後は出んの?」

無言が嫌になった俺は愛に問いかけた。

「うん。単位足りなくなったら嫌だし、私恋と卒業したいからさ!」

俺の方を向いてピースしてくる愛がものすごく可愛かった。

「じゃーそろそろ行くか。」

授業の終わりを知らせる鐘がちょうど聞こえた。

俺の横を歩く愛を見てまた痩せたなって不安になる。

愛は入院してから体重が落ちたと言っていた。
元々痩せ型なのにこれ以上落ちたらまた倒れそうで俺は毎日愛にご飯食ったのかときいてしまう。

自分が思ってるより心配症だ。