私のこと、スキになってよ。

「り、りょう?」



名前を呼ばれてふと我に帰る。
気づいたら美稀を強く抱きしめていた。
どこにもいかないように、強く。





「痛い」と言われたが
俺は答えられるはずない。



だって、いつのまにか、泣いてたんだから。
泣いてる顔を美稀に見られたくなくて
顔を埋めた。





そして、優しくキスをしたんだ。




キスした瞬間の安心感。
目を覚まして俺を呼ぶ声。
すごく嬉しくなった。



この気持ちが






「愛おしい」