【美稀side】 「美稀〜おはよ!」 この声を聞いただけで すぐに誰か分かっちゃう。 「おはよ!僚。 今から朝練行くの〜?」 「おう!頑張ってくる。 じゃ、先行くわ。教室でな」 すごいスピードで自転車が私のことを 追い越していく。 颯爽と私のことを追い越していったのは 幼なじみの咲坂 僚(さきさか りょう) そして、私の大好きな人。 小さい時から、私は大好きなんだけど 僚は気づいてくれているのかな。 それは、ないか。陸上バカだし。