ロキ視点

これは非常にやばい状況だ。
どうしようか。
これはもう、素直に話した方がいいな。
でもでも、姫様をなるべく刺激させないようにしないと死者が出てしまう。
そうだっ!とにかく謝ろう!!

「その、えっと、あの、ご、ごめんなさい!!すみませんでしたっ!」

怖すぎて狼狽えてしまった、、、、、。

「謝罪は受け入れるけど、なんでこうなったのか聞かせてくれない?
それを聞かないとさ、何に対して謝っているのかわからないし、場合によっては、、。」

サァーッと頭が真っ白になった。
その言葉の続きがとても恐ろしい事だとさとったからだ。
それを遮るように雪が言った。

「は、はい!説明しますので、それだけはどうか勘弁してくださいっ!!」

その時、皆思っただろう。
雪ナイスッ、と。
姫様は何でそんなに怯えているのか分からないという顔をしている。
ほんっと、無自覚が怖い。
何が怖いって?
姫様はね、さっきこう言おうとしたんだ。
"場合によっては、、私の部屋でお説教だからね"と。
自分の部屋にあげるなど俺たちを殺すつもりなのか?
そう、姫様の怖いところは無自覚で男が勘違いするような事を平気で言うところだ。

もう、姫様ほんとに恐ろしい。
でも、どんな姫様でも愛せてしまう自分が一番恐ろしい。




ああ、姫様を奪ってしまいたい。

               ロキ視点 終