それから色々あった後、やっとHRをむかえることができた。

「じゃあHR始めるぞ～。」

『はーい』

「まず報告がある。
このクラスに転校生が来ることになった。」

『おぉーー！』

あちこちから、「マジで？」や「どんな子かな？」といった期待の声が聞こえてくる。
中には「朝来てたやつ？」という声も聞こえてくるが、、、。
まあ、すぐに職員室に行ってもらったので大丈夫だろう。、、、、、きっと。

「お前ら、一旦落ち着け。
もしかすると朝見ちゃったやつもいるかもしれんが他言無用だ。いいな？」

圧がすごい。圧が。
さっきからそうだけど、先生がそんな乱暴な口調でいいの？その上脅しまで。

「転校生は五人だ。
今どきとういか、昔も合わせて珍しい五つ子だ。じゃ、入っていいぞ～。」

教室のドアが開く。ルキたちが入ってきた！

「自己紹介しろ～。」

ルキたちはそれに無言で頷き、口を開いた。

「五つ子の代表として、僕がします！
僕らは花園《HANAZONO》の幹部で、次期ロイヤルだからねっ。ああ、姫に何かしなきゃだいじょーぶだから♪改めまして、ルキでーす！
これからどーぞよしくねっ？」

黒い笑顔で言ったルキに私は驚く。
驚き、震える。ただその原因は黒い笑顔ではなく、ルキが言った内容だった。

何故こんなことを言ったのかは、ここが不良高だからだということは分かる。
分かるのだが、、、。
何でよりにもよって、そこに入ったの？
陣兄と知り合いだったのもそういうことか。
ああ、だめだ。どうしよう。
怖いなぁ。怖いなぁ。

これからルキたちと関わるということは花園にも関わるということになる。
その覚悟を私は持っているのだろうか。

「じ、陣兄、、、、、。」

私は陣兄の方を向く。

「お前の心のままに行動しろ。」

陣兄、分かってたんだね。
そっか。そうだね。仲間がいるもんね。
私は陣兄に強く頷く。
そして幼馴染み達に向かい、言った。

「どんなことが起きても私を信じ、ついてきてくれる？」

『勿論です！！』

その言葉を聞き、覚悟をきめた。



大丈夫。いざとなったらこの身を犠牲にしてでも、守ればいいだけだから。