「知ってた。恵さんに彼氏がいること」

 小野先輩は歩きながら話始めた

 「俺の家庭教師を始めた時から…恵さんは、すごく優しかったんだ」

 「それで好きに?」

 「あぁ、単純だろ?」

 はにかんだように笑う

 「単純じゃないかと…私も一緒だから…」

 「かけるか?」

 「それは…」

 違う…先輩のことなんて言えない…

 「恵さん…に告白とか?」

 「してねぇよ。恵さんを困らせたくないから…」

 「告白くらい…」

 「結婚するだよ…」

 「あっ、すいません…」

 「なんで、謝んだよ」

 先輩は、笑って、私の頭を撫でた