大学に進学して2ヶ月がたった。

慣れない土地でのはじめての一人暮らし、
大学の授業と課題、そして家賃と生活費を稼ぐために始めた掛け持ちバイト!


このコンボに私はヘトヘトになっていた。

私、波風京子(なみかぜきょうこ)は、今年の4月から大学1年生になった。

私の地元は田舎!すっごい田舎!

地元の公立小学校には、私を合わせてたった7人しかクラスメイトがいなかったし、
中学の頃なんて、他の3人が引っ越し、クラスメイトは4人にまで減った。


高校は実家から片道2時間かかるところしかなかったし、さすがに大学は実家から通える距離になく、東京の大学に進学した。


したがって慣れない東京で今、一人暮らしをしている。

実家は貧乏で、まだ小さい兄弟もいて、

そんな状況で両親に、学費や一人暮らしの家賃

を払ってください!なんて言えそうになく、

「大丈夫!自分でなんとか出来るから!」と家を飛び出してきたものの、

はじめとのことが多すぎてゲームオーバー寸前な私である。

今日もバイト疲れたー。

バイトから帰ってきた私は、そのままベッドにダイブする。

あー明日も一限から授業だ。

バイトをしないと大学には通えないし、

授業にでないと卒業は出来ないしで、

疲れは溜まる一方なのに、

休む暇なく動き続けるせいで、

私の体は悲鳴をあげていた。

私はカバンからおもむろに財布を取り出して中身を確認する。

給料日まであと3日。

財布には500円しか入っていない。小学生の小遣いかよ。

貯金もあるわけないしな。

私、生きていけるのかな。