「お疲れ」

「お疲れ様です」

すぐに運ばれてきたドリンクはグラスを合わせて乾杯する。

「チェキ会で会った勢いはどうしたん?」

「それはその…」

「手紙ほどの熱い思いは?」

「あーそれ言わないでください!もう会えるの1生に1度だと思ったから書いただけで…」

「俺は嬉しかったで?あそこまで気持ちをぶつけてくれる人は中々居らん。言葉や表面だけで言ってくれる人はおるけどアイリは中身もしっかりあって読んでてて良かったで。だから連絡したんや」

私が緊張して上手く話せないからなのか、ツバサ主導でトークが開かれ、そして私が話しやすい話題を持ってくるなんて…本当に天才だと思わず感心しちゃう。

「じゃなくて!そんなこと言って頂きありがとうございます。でも、本当内容は触れたら恥ずかしいので…」

勝手に1人で感心して納得してもツバサには伝わらないので自分で思わず突っ込んでしまうと

「あーやっぱおもろい」

とツバサは笑ってくれた。

「でも何をそんなに緊張するん?知らない仲ではないやん」

「あのですね…ツバサにとってはファンの子とご飯だ、ぐらいにしか思ってるかもしれないですけど、私からしたら目の前にツバサが居るんですよ!?いつも画面越しに見ていたあのツバサが?先日やっとの思いで会えたあのツバサが?イベントは数分もあったかなかったかで終わったのに、今はもうイベントで過ごした時間とうに超えてますよ?それで緊張しない方が無理ですって。しかもこんな個室で…今この時間この空間で私がツバサの事を独り占めしてるってことがなんかもうやばいんですって!!」