「そういや、おばさんは?」

「…パパ迎えに行った」

「そっか…本当に大丈夫か?李由」

「大丈夫だって!…」

龍…もう少しいてほしいよ…

でもね…龍がいるといつか私の心にたまってるモヤモヤをぶつけちゃいそうだよ…

「あれー?」

ドアの向こう側から聞こえるママの声。

「鍵かけるの忘れてたみたい…」

何て言ってる。


「おばさんたち帰ってきたみたいだな」

「うん…」

「じゃ、俺かえるわ」

「うん…」

「じゃあな。プリン食べて元気出せ」

そう言ってプリンのはいった袋をくれた。


龍がでようとしたときと、同時にドアが開いた。

「あ、龍くんじゃん」

と、ママの後ろから顔を出すパパ。

「お邪魔してました」

ペコッとお辞儀をして私の家から帰っていった龍。