きっと龍だ…

龍は心配性だ。

だから小さいときも私が休むと絶対に私の家に来ていた。


私は居留守でもしようかな…

と考えていたんだけど…

インターホンからは

『李由ー。居るんだろ。今日はどうしたんだ。』

『李由の好きなプリン買ってきたぞ』




たしかに私居るけど…

居なかったら家の前でただ独り言ってる人だよ…

私は玄関のドアを開けた。

「ほら…いた」

と、言う龍。

「どうしたんだ…?」

と、言いながら私の頭を撫でる。


「っ…」

やばい…

涙が出そう…

私に期待させないでよ…

「…なんでもないよ」

私は無理やり口角を上げて笑った。

「…そうか。無理に話す必要はないけど、何かあったなら俺にはなしてな」

話せないよ…

コクッ

私は小さく頷いた。