〜*伊吹side*〜


ピピピ....


「っん、、、」


はぁ、起きなければ。
目を開けると、
目の前に凛花さんの顔。


「うっわぁっ。そうだった!!
びっくりした。おはよう凛花さん。」


寝ぼけていた頭の中を
一瞬で昨日の夜からの出来事が駆け巡る。

昨日の夜、
俺がずっと好きだった人が彼女になった。


そんな彼女が俺の家にいて、
なんて最高な朝なんだ。



「おはよう伊吹くん!あのね、朝ごはん作ったんだけど食べられる?勝手にキッチン借りちゃった。」


なんだって??
最高かよ。

「まじで?!!すげぇうれしい!
食べよ食べよ!!」


いつもは寝起きの悪い俺だけど
そんな可愛いことしてくれたら
目覚めるわ。


リビングに行くと、
冗談抜きにして、
お洒落な朝食が。



「これ作ったの??
凛花さ〜ん、さすがだよ!!!」

思わず抱きしめると照れて顔を伏せる凛花さん。


「いや...そんな作ったってほどのものじゃ...
焼いただけとか、盛り付けただけとかだし...」


「そんなに喜んでくれるなら今度はもっと
ちゃんと準備して作るから...」


「すげーよ!まじ腹減った!食べよ!」


「あ!!待って。ランニングするんだった!!
先に食べたら走れなくなるよね?完全に忘れてた...ごめんね...」


「全然!!走るのはまた今度にしようよ。
これ食べるのが大事!!!笑」


こんなの一刻も早く食べたいに決まってる。


「「いただきます。」」


「美味しいよ!!凛花さん。ありがとね。」

そういうと、嬉しそうに微笑む凛花さん。
前に食堂で見た、あの時と同じ表情。


これからはそんな彼女を独り占めできると
思うと、たまらない。


こんな幸せな朝があって良いのだろうか。
仕事行きたくねーな。笑


また忙しくなると会えなくなるから、
俺は大好きな人との貴重な時間を
大事に大事に過ごした。