甘い災厄




すぐそばに隣接するコンビニは、着いた時間が中途半端なだけあってか、まあまあ空いていた。
 まつりが食べたいものを選ぶ間、ぼくはきょろきょろと棚のいろんな商品を見渡した。

独自商品とか、限定の味とか、おでんとか、コーヒーとか、品揃えの統一方向がよくわからないけど、面白いなあ、と思う。
と。
棚の途中で、前にどこかで見たことのある、パッケージを発見。

……うわ。
アレだ。

薄型とか、サイズとか、なんかそういうものが真面目に描かれている。

あー。そういや以前に、あいつに使われた……ような。使われなかった……ような。うああ。無意味に恥ずかしくなる。
なんでこんな思いをしなくちゃならないんだろう。わからない。
やっぱりぼくたちの関係は、よくわからない。

 コンビニにも、ああいうモノって売ってるんだな……ぼくはなんだか変な部分に衝撃を受ける。あれを買いに行くのは多少勇気が要りそうだ。
なんて思っていたら、おやつ選びがひといきついたらしいまつりが、いつの間にか背後からのぞいていた。

「うわっ」

肩をびくつかせると、そいつはぼくに不思議そうな目を向けて呟く。

「へぇ……」


かごに、いくらかケーキやらサンドイッチやらを入れたのを抱えていた。
「今夜はそのつもりはなかったんだけど、ね?」

面白がるような、冷たい目をして言われる。