推しとか恋とか青春とか。

そう言った真留君の眉は下がり気味。


分かってる、分かってるんだよ?


でも、いきなり男の真留君を見せられたら、やっぱり気持ちが追いつかないよ。



「…ちょっと休憩しよっか」



と真留君の優しさで入ったのは小さなカフェ。


向かい合う形で座るけど、どうしても顔を上げることが出来ない。


顔を上げたら真留君と目が合うのが分かっているから。



「ゆに、浴衣似合ってる。髪型もいつもと違って新鮮だね」


「…ありがとう。真留君もっ、……」



単純でどこまでもばかなわたしは褒められたことが嬉しくて、無意識に顔を上げてしまった。


そして、そこで言葉を詰まらせた。



「僕も何?」



ニコニコな真留君と目が合ったまま口を瞑る。