推しとか恋とか青春とか。

「真留君いるかな〜?」



遠くに見えてきた時計台。


スマホで時間を確認すると、集合時間の5分前。


慣れない下駄と浴衣に苦労しながら着いた時計台…



「っ、…真留君…?」



らしき後ろ姿に声を掛けると、その人はゆっくり振り向いた。



「ゆに、久しぶり。」


「っ、真留君……」



なのに、真留君じゃない…!


いつものふんわり雰囲気がないし、可愛さも今ところ見えない…


どうしよう…今日の真留君は完全に雄だ。


目に掛かり気味の前髪は、器用にピンで掻き上げられていて、それがパーマの髪型とよく似合っていて……


かっこいい……


真留君に初めてそう思った。