推しとか恋とか青春とか。

前も空いてるし、そっちで良かったんだけど…?と思いながらも隣に座った。



「課題どこまで進んだ?」


「え?どこまでってこれから……です。」



もしかしてだけど、課題終わらせてる感じ?


夏休みに入って今日で3日目だけど、学君ならあり得る。



「そっか。じゃ、躓いたら声掛けて?」


「うん。」



見ると学君は見たことのない参考書を開いていた。


努力家というか、本当に勉強熱心だな〜。


…紗枝っぽい。


そんな学君の隣で渋々課題をやり始めたはいいけど、1問目からすでに躓いた場合、声を掛けていいの?


もう少し考えるべき?


…や、考えても分からないもんは分からないし。


学君をチラッと見ると目が合った。