推しとか恋とか青春とか。

「それに比べてわたしはさ…っはぁ…。」



課題提出の件を思い出し、机に項垂れる。


救いの真留君がダメとなると、わたしは誰に救いを求めればいいの?


……紗枝の悪魔ぁぁぁ!


絶対今日帰れないじゃん。


わたし、今日このままここに泊まりになるかも…



「…ゆに…。」



そんなわたしを心配そうに見つめる真留君から視線を逸らす。


居眠りしてたわたしが悪いけどさ?どうしても5限目は眠くなってしまう。


でもそれってわたしだけ?


お腹いっぱいになったら眠くなるのが人間でしょ?


…居眠りの一つや二つ、見逃してくれたっていいと思わない?


あの鬼教師め……っ、


と、自分にはどこまでも甘いわたし。