推しとか恋とか青春とか。

「じゃ、ゆに、また明日。」



気づくといつもの別れ道。



「真留君気をつけてね?家に着いたら「連絡、するよ」



と笑った真留君にゆっくり頷いて手を振った。


いつもならここから家まで、何でもないことを考えながら帰るんだけど、今日は違う。


覚え立ての数式を脳内に浮かべながら帰る。


うわ〜、今のわたし、かなり勉強が出来る高校生みたい!


これにメガネと本、暗記カードがあったら完璧なんだけど…とどうやらわたしも形から入る人間らしい。


なんだか真留君みたいで笑える。


クスクスと笑いながら歩いていると、周りの視線がちょっぴり痛かった。


家に着き、夕飯までの時間で勉強していると、お母さんが「熱でもあるの?」と体温計を渡してきた。


わたしもやる時はやるんだ!と訴えると、「その意気込みが変に空回りしないようにね。」なんてことを言われる始末。


多分お母さんはわたしに期待なんてしていない。