推しとか恋とか青春とか。

わたしの後ろの席に座る彼女はいつもこうだ。


…厳しい女。


でも、そんな紗枝のことが大好きだったりする。


厳しい女だけど、とっても良い子で優しい時もある。


真留君、紗枝、わたしの3人は仲良し組なのだ。


そんなわたしと真留君が推しているのが、先程スラスラと問題を解いて見せた彼…


瀬ノ上学(せのうえがく)君。


学君は欠点が一つとしてない完璧人間。


スポーツも勉強も出来て、顔も良い、スタイルも良い!


そんな完璧な彼に惚れない女子はきっと紗枝ぐらい。



「それにしても、さっきのがっくんはかっこよかったね」



と満面の笑みの真留君に大きく頷く。


あんなに難しい問題を難なく解いて見せるなんて…学君の脳はどうなってるの?


さすが学年一位なだけあるね。