未だにジャケットを直してくれている真留君の腕を掴むと視線が絡んだ。


まぁ、それもそこそこな至近距離で。


真留君の丸くて大きな瞳の中に映るわたしは、少しだけ…いや、結構大胆な行動を取った。


精一杯背伸びをし、真留君の唇にキスを……


と思ったんだけど、見事に届かず…


この上ない恥ずかしさに襲われた。


っ、もおっ!なんでこんなにチビなの!?!


初めて自分の身長を憎んだよっ!!


恥ずかしさの余り、こんなんじゃ顔も上げることが出来ない。


でも、それは真留君によって簡単に顔を上げられてしまった。


わたしの顎に優しく触れた真留君の指先は少しだけ冷たくて、だけどどこかあったかくて…


そのまま再び真留君と瞳が絡むと、唇が重なった。


ファーストキス……しちゃった…


それも大好きな真留君と!!


唇が重なっていた時に考えていたのはそんなこと。


もっと他に思うこと考えることはあったと思うけど、これもわたしらしくて良い。