推しとか恋とか青春とか。

振られた者同士って言うか…学君を振ったのはこのわたしだけど。


学君はつらくないの?…わたしと居て…



「好きな人には優しくしたいし、一緒に居たい。振られたとしてもね」


「…そっか。学君は強いね。わたしはそんなの無理」


「強いんじゃないよ。ズルいだけ」


「ズルい…?」


「そ。彼方の弱ってる部分に漬け込んで、そのまま俺のものにしようなんて思ってるから……ズルいだけ」



そう言った学君の横顔はどこか弱々しくて苦しそう。


…そうだよね…苦しい、よね。


つらいよね…?


なのに、わたしに優しく接してくれた学君はやっぱり強いんだよ。


ズルいなんて思わない。



「…明日は学校来いよ?」


「…うん。ちゃんと行く。ありがとう」



不良は今日1日で十分だ。