推しとか恋とか青春とか。

そう聞こえた声はかなり遠くで、それでも学君は走る足を止めはしなかった。


学君に引かれる手…


風のように走るわたし達…


なんか青春してるぅ〜!


一度は学校をサボってみたいと思っていたから、夢が一つ叶った。


ま、その相手が学君というのは予想外だったけど。


そのまま走り切ったわたし達は、肩で息をするほど呼吸も乱れていた。



「彼方…っ、大丈夫?」



膝に手を置きながら、顔だけをわたしに向けた学君に首を振って見せる。



「全然大丈夫…じゃないよっ、…」


「っ、あはははっ!彼方体力なさすぎ」


「っ、…学君も人のこと言えてないよ?もおっ。」



少しずつ戻ってきた呼吸に背を伸ばすと、空を見上げた。


っはぁ……気持ち良かった!