推しとか恋とか青春とか。

まだ上手く機能していない脳を震い立たせながら立ち上がると、学君と教室に向かった。


その道中でこんな会話をする。



「途中で起こしてくれていいのに」


「…ん。でもいつも気持ち良さそうに寝てるから起こしにくい」


「それでも起こしてよ」


「……益々紫波のことが羨ましくなった。授業中、彼方を起こせない紫波の気持ちも分かった気がする」


「っ、何それ……」


「でも一つ言うなら…彼方は無防備だよ」



それ、真留君も言ってたやつだ…


"ゆにはちょっと無防備だよね"って。


全く同じこと言ってる、この2人。


案外似てるのかも…?



「…ま、そこが彼方らしい気もするけど」



と前を向いた学君に歩幅を合わせて歩く。


実行委員になって、学君と並んで歩くことも普通になってきた。