推しとか恋とか青春とか。

学君からノートを受け取ったところで、「ゆにっ!?」と教室に滑り込んで来た真留君。



「あ、真留君。」



わたしたちの姿を見た真留君は固まったまま。


ま、そうなるのも無理ない。


未だにわたしもこの状況を把握出来てないからね。



「じゃ。」


「あ、うん。ありがとう」



そんな中、学君は普通に帰って行った。



「ゆに、今のって……なに?」


「ノート貸してくれた……え、ノート借りてる!?」



自分の手元にある学君のノートに目が点になる。


…わたし、ほんとに借りちゃった…?


あの学君のノートを!?


どうやって借りたんだっけ?


と、すでに記憶がないのはなぜ?