俺さ……

その言葉は紙飛行機のように真っ直ぐ私の心へ向かって飛んできた。




聞こえているはずなのに、

耳が、脳が、拒絶しているみたいで、



頭の中に響いているのは、

夏の終わりを告げるツクツクボウシの鳴き声だけだった。