先生のおかげ

(ごめんなぁ、もう終わるからな。次ちょっとグリグリされて気持ち悪いけど危ないからほんとにじっとしててね。)


グリッ


「ヴッ…やだぁ、ヒクッ」



(これ最後な。頑張って!)


最後の髄液を抜く時がこの世のものかと思えないぐらい痛いのだ。



「アァ…!っ…ャ、__ッ!」


(はい!終わり!よく頑張った!」


声が出ないぐらい痛かった。本当に死ぬかと思った。



「…ハァッハアッ、ヒクッ、!ハァハァ」



過呼吸を起こして、息ができない、


(琴ちゃん先生に合わせて呼吸してっ!
スーハー、スーハー)


先生は声をかけながら背中をさすってくれた。



「ハァハァ、スー、ハァ、スーハー」

だんだん呼吸が整ってきた。



(ごめんな、ちょっとしんどかったな。大丈夫か?もう終わったからな。)



「…ハァ、、先生のバカっ…ヒクッ」


(ごめんって、でももう痛いの終わったからね)

(ちょっと診察だけさせて)



「ヤダァ、もうやらないのぉ」


(痛くないからね。聴診とちょっと体見るだけ)

(注射の後抑えとかないといけないから、このままの体制でいいよ。)



仰向けのまま先に体を診察された。

アザが無いか、リンパなどが腫れていないかなどの触診だ。




さすがに恥ずかしかったが、さっきので疲れ果てて、抵抗する気力は無かった。