もう、恋なんてしない

「楓!おーはよ!」

「結衣!おはよう」

眩しいくらいの朝日がこの校舎を照らしている。

私の名前は星名 楓(ほしな かえで)。中学二年生。ズボラ女子です。

「ね~、楓聞いた?今日、英語のテストなんだって~復習するの忘れてたよ~」

「結衣はいつもそうだね。教えてほしいの?」

「そうです!お願いします!楓様!」

「はいはい。教室に着いたらすぐにノートを持ってくるんだよ?」

「はーい!」

この女の子は私の親友の小早川 結衣(こばやかわ ゆい)。小さい頃からの幼馴染みだ。女子力とコミュ力が高くて、昔から友達がとても多い。

結衣と廊下を歩きながら雑談をしていると、後ろから鞄を叩かれた。

「よぉ~、楓、結衣」

後ろにいたのは、もう一人の幼馴染みの、
中村 丈(なかむら じょう)だ。

「おはよう、丈。また朝練?お疲れ~」

「おう。朝から眠くなってきたわ~。顧問、気合い入りすぎててさ、さっき保健室で湿布貼ってもらった」

「桜坂先生?熱血だね~」

丈はサッカー部のエース。主力の三年生がいるのにも関わらず、二年生にして、エースストライカーだ。

「一時間目から英語だろ?だっるー」

「ホント!もーしかも、テストなんだって!聞いてないしー!」

丈と結衣は英語が苦手らしい。

「「楓!教えて!」」

仲のよい二人だからか、すごくハモった。
私は笑いながら、

「いいよ。教室に着いたら、私の席に来てね」

「「ありがとう!」」

まーたハモった。


二年 C組、私たちのクラスに着いた。

早速、丈と結衣は教科書とノートを持って、私の席にやって来た。こういう時だけ二人は行動が早い。

「楓~私が先だよね?いいよね?」

「いーや。俺が先だ。俺は朝練で疲れまくってて、教えてもらって、早く寝たいんだ!」

「寝たら、忘れちゃうじゃん、丈の場合」

私が突っ込むと、丈はムスッとした顔になった。

「もー分かったよ。丈から先に教えてもらいなよ。私は一人でも出来るし~」

ついに、結衣が拗ねた。

「いやいや、勉強は三人でも出来るでしょー?」

「「あ…」」

二人の反応が面白くて、私は笑ってしまった。