もう、恋なんてしない

「なーに、あおたん?」

「二階堂くんが呼んでるよ」

「ゆ、優くんが?い、今行く!」

楓は友達に一言二言話してから、俺たちの方へ小走りで向かってきた。

「お、おはよ。優くん、どうしたの?」

回りがどよめいた。

「え?!星名さん、二階堂くんのこと名前呼びしてる?!」
「嘘だろ!?俺の楓ちゃんが!」
「あんたのじゃないでしょ」

クラスでは一番の美女なのか。まあそうだろうな。

「はよ、楓。あのさ今日も一緒に帰れないかな?」

また回りがどよめいた。

「え?!二階堂くんも星名さんのこと名前呼びしてる?!」
「おいおい。あの二人付き合ってるのか?」
「掲示板見たけど、ないよ?」

めんどくせー。

「え?あ、うん、いいよ?私がB組にいけばいいの?」

「あ、いや。俺がC組に迎えに行くからさ。待っててくれたらいいよ」

「分かった。じゃあ、また放課後ね」

「おう。じゃあな」

俺と楓は少し話して、別れた。C組を離れると、C組から、

「ちょっと~!楓?!嘘でしょ!あの二階堂くんと話したの?」

「おい!楓!俺よりも先に彼氏作んなよ~」

「じゃあ、あんたは早く彼女作りなさいよ!」

「うるせぇ!」

こんなやり取りが聞こえてきた。
楓の友達のようだ。

「二階堂くんって、星名さんのこと、好きなの?」

花菜が俺に耳打ちしてきた。

「なんで?」

俺が女子のこと好きになるわけねーじゃん。

「だって、星名さんのこと、名前呼びしてたし、なんか、仲良さそうだったから」

めんどくせー。

「楓とは、帰り道が一緒なんだよ。それだけ。後、いつも一人で帰ってるから心配なだけ。それ以上の理由はない」

「そっかぁ。よかった~」

花菜はものすごく安心したような顔をした。