「あーぁ」
玄関から廊下を進みリビングに入ると、つい声が出てしまった。
実家に帰る前に片づけて出たはずのリビングはいつの間にか物が増えている。
テーブルの上には会議用の資料が置かれボールペンなどの文房具が放置されているし、ソファーの上には脱ぎ捨てられたパジャマといくつものリモコンたち。足元には食べかけらしきスナック菓子やつまみの袋が並べられている。
そして、ゴミ箱がほぼ一杯になるほどに積まれた空き缶やペットボトル。
だからと言って、散らかっているわけでも汚い部屋でもない。
男の人の部屋として見るならましな方だろう。
少し潔癖気味の私からすれば我慢できないところもあるけれど、勇人にとってはすべてのものが手元にある快適な環境なのかもしれない。
部屋に残されていた洗い物を集めて回りながら、私との暮らしは勇人に我慢を強いていたのではないかと不安になった。
「やっぱり、私はいらないのかなあ」
私がいなければ、勇人はもっと自由になれるのかもしれない。
そう思うと、なんだか寂しいな。
玄関から廊下を進みリビングに入ると、つい声が出てしまった。
実家に帰る前に片づけて出たはずのリビングはいつの間にか物が増えている。
テーブルの上には会議用の資料が置かれボールペンなどの文房具が放置されているし、ソファーの上には脱ぎ捨てられたパジャマといくつものリモコンたち。足元には食べかけらしきスナック菓子やつまみの袋が並べられている。
そして、ゴミ箱がほぼ一杯になるほどに積まれた空き缶やペットボトル。
だからと言って、散らかっているわけでも汚い部屋でもない。
男の人の部屋として見るならましな方だろう。
少し潔癖気味の私からすれば我慢できないところもあるけれど、勇人にとってはすべてのものが手元にある快適な環境なのかもしれない。
部屋に残されていた洗い物を集めて回りながら、私との暮らしは勇人に我慢を強いていたのではないかと不安になった。
「やっぱり、私はいらないのかなあ」
私がいなければ、勇人はもっと自由になれるのかもしれない。
そう思うと、なんだか寂しいな。



