暑い夏は冷たい晴に恋をする



「おっお世辞が痛いよ…というか!桜木さんこそ似合いすぎ!私が守ってあげる!」



ふっふっふ、実は文化祭桜木さんと回る約束をしたのだ。一緒に帰って以来、桜木さんはよくはなしかけてくれて、私もすぐ懐いてしまった。


「ねぇねぇ、ちょっと寄りたいところがあるんだけど、いい?」



そう。まだ私は一瀬先生と回る約束をつけれてない!この格好で行くのは恥ずかしいけど…



「あーわかった!一瀬先生のところでしょ!しょうがないなぁ行ってらっしゃい」



桜木ちゃん愛してる!急いで準備室に向かって、息を整える。


「せっ先生!あのっ!」



扉を思いっきり開くとそこに先生はいなかった。あれ?どこいっちゃったんだろ。そういえば先生はいつ暇なんだろう?仕事してる時間聞けば良かったな…



「あれ?早かったね。」




「先生いなかったんだよね。残念だけど、でも桜木さんいるからワクワクだよ!」



桜木さんは私をギューッと抱きしめてくれた。メイクが落ちちゃいそうなくらいに。




桜木さんと歩いていると周りの視線がすごい。さすが桜木さん。こんなのが隣にいてすみません…。


「ねね!ここ行こうよ!コスプレ写真館!コスプレできるらしいけど、せっかくならこの格好で撮ってもらおうよ!」




桜木さんと写真!嬉しい!行きたい!コスプレ写真館は3年生のクラスだった。なんかすごそう。勝手な想像だけど。




「私も行きたい!」



3年生の教室に着くとなんか大人って感じがする。なんかね。コスプレ写真館に着くと視線があっという間に釘付けになった。だってめちゃくちゃイケメンがいたんだもん。その人は警察官のコスプレをしている。




足が長すぎてもはや体の3分の2が足です。女子生徒に囲まれて。みんなその人と写真を取ろうとしてる。どうやらこのクラスの生徒さんらしい。先輩だ。


「すごい、あの人かっこいいね。足長ーい。」


桜木ちゃんも感心してる。ホントに人間か?私たちの番が来て、視線が一気にこちらに向いた。はい。もう一度言います。隣にいるのが私ですみません。



桜木さんと何回か写真を撮ってもらい、現像したものを貰った。すごく嬉しい。てか桜木さんスタイル良すぎないか?



「ねぇねぇ」



に比べて隣の私は、豚か?幼児体型にも程がある。酷いねぇ。



「ねね、きみきみ。」



「ふぇっ!?」




いきなり腕を引かれて思わず変な声が出た。しかも腕を引いたのはなんと警察官のイケメン先輩だ。


「あっあのっ、はい?」



「俺、3年の狭山堤(ツツミ)。君は?」



狭山堤。はい、これはさすがに聞いたことあります。3年生の遊び人で有名な人です。常に女を取っかえ引っ変えだとか。


「にっ2年の天野夏です」



「君が天野ちゃんか!噂に聞いてたけど、めちゃくちゃ可愛いね。隣の友達もすごく整ってる。」


この人っ!お世辞とはいえ、私を褒めたと一緒に桜木さん狙った!狙いはそれか!ダメっ!私が守る!