暑い夏は冷たい晴に恋をする



いや、私は知っている。この人は…この先生にも引けを取らないイケメンは…



「あれ?天野さんじゃん。文化祭ぶり」


何事も無かったかのように手を振るこの人は、文化祭の時私のファーストキスを奪った狭山先輩だ…。


「なっ…なっ…」



驚きというか、もう会いたくなかったというか、先生にキスしてしまった相手がこの先輩だとバレたくないというか、とにかく言葉が出なかった。


「なんだ、お前ら知り合いか?」



一瀬先生はもう私の腕をはなして、私のことすらを見ていなかった。切り替えの鬼めっ!



「文化祭の時に仲良くなったんすよ。ねー?」


語尾をあげると同時に顔を覗き飲んできた狭山先輩の顔はやはり、近かった。この人は距離感というものを知らない。



「なっ、なってない!」



そもそも私はこの先輩嫌いです。だって私のきっ…キスを奪ったんだもん。、