暑い夏は冷たい晴に恋をする



「大谷くんのクラス、ホラー喫茶って言ってなかった?」


私の目の前には、喫茶店どころかただのお化け屋敷がある。


「色々あってお化け屋敷になったんだ。結構本格的に作れたから楽しんで行ってよ。」


大谷くんは何やらにやけている。最悪だ…。私は怖いの苦手なのに…。



「文化祭クオリティだからそんなだけど、怖いなら手繋いでおこうか。」


この顔は私でもわかる。からかってる!


「大丈夫だよ!ほら!早く行こ!」


大谷くんを置いて先はいるけど、中は想像以上に真っ暗で…。うん怖い。結構怖いよ。




「いやっ!……わっ!……ひっぃ!」



誰かが脅かし来る度にもう怖くて怖くて、限界だ。



「大丈夫?手繋がなくて平気?」


まだからかっている様子の大谷くん。正直手は繋ぎたい。でもなんかやだ!でも怖いのには抗えない。私は、冗談で差し出されたような手を強く握った。強く握ったどころかくっついてしまった。だって怖いんだもん。


「こっ怖くないから。ただ、大谷くんが怖そうだったからくっついてあげたんだよ。」


大谷くんは身長が高いので思わず上目遣いになってしまう。ごめんねこんなやつの上目遣いで。来世はもっと可愛くなります。