暑い夏は冷たい晴に恋をする


その後も呼び込みを続けているとあっという間に15時30になった。うちの文化祭は16時までで17時から後夜祭が始まる。


こんなギリギリの時間に設定したのは、後夜祭も先生といるチャンスを作るため!ふふっ、我ながら頭が冴えている。


ルンルンの気持ちで準備室に着くと中から声が聞こえた。嫌な予感がしたが、少し空いたドアの隙間を覗いて見た。



その姿を見た瞬間息が止まりそうだった。というか止まってた。だってそこには朱里先生がいたから。この時間に迎えに来ることは宣言してたから、今朱里先生がいるということは、私との予定を断っているのかもしれない。



だって私が押し付けるようにつけた予定だから。思わずネガティブになりすぎてしまう。朱里先生に色々言われたあの日から、私は朱里先生が大の苦手だ。


私はドアを開けることなく準備室を後にした。どこに行こう…せっかくだしクレープでも食べに行こうかな。先生から借りたグレーのパーカーを来て中庭に向かおうとした時だった。


「天野!」



振り返るとそこには大谷くんがいた。ドラキュラの格好がすごく似合っている。こんなの女子が見たらイチコロだ。



「大谷くん?ドラキュラすごい似合ってるよ!かっこいい!」


そうだ。私大谷くんのクラス行く約束してたんだ。行くところもないし、大谷くんのクラス行こ


「ねね、今から大谷くんのクラス行っていい?まだ行けてなかったんだけど時間できたから!」



「ほんと?嬉しいな、俺ももう、シフト終わったから案内するよ!」


良かった。ちょっとかなしい気持ちだったから、誰かといたかったんだよね。少し安心した気持ちで大谷くんのクラスに向かうことになった。