暑い夏は冷たい晴に恋をする


「だっダメです!私の友達に手出さないで!」


狭山さんに捕まれてない方の手で桜木さんの手を握る。あれ?なんか違和感が。桜木さんの手に一切力が入ってない。


そーっと桜木さんの方を見ると何やら見とれているようです。カメラマンの先輩に。さっ桜木ちゃん!


「おやおや、友達は明(メイ)に見とれてるみたいだよ。どうする?友達と明くっつけて、天野ちゃんは俺と遊ぶ?」


にやにやした顔で顔を近づけてくる。明とはおそらくカメラマンさんだろう。桜木さんはずっと見とれていて今にも飛びついちゃいそうだ。友達の恋はやっぱり応援すべきなのかな?



「ねぇねぇ、隣の美人さん。あいつ紹介しようか?」




「え?いっいいんですか?」



桜木さん!いやいいのか!でもどうしよう。私がこの人と一緒にいることになっちゃう。でも友達のためだし。今日だけ我慢しよ。高校の特別な日だもんね。桜木さんに楽しいと思って欲しい!



「決まりだな。めいー!」


桜木さんは一気に顔を赤くした。あたふたしてる姿が可愛いなんて。明と呼ばれた人は黒髪マッシュでメガネをかけていてすごく勉強出来そうだ。



「よし、行こっか。天野ちゃん。」



そう言われ他と同時に手を引かれてそのまま教室を出た。



そして何故かそのまま廊下の奥の非常階段に連れていかれてしまった。