「一瀬先生!頼まれてた資料持ってきましたよ!」 そう言って、机の上に複数のファイルを置いた私は、天野夏。先月から高校二年生です。 「俺はお前に頼んだ覚えはねぇぞ。原野は何してんだ?」 目の前で不機嫌な顔してるこのお方は社会科の一瀬晴先生。私の大好きな人です。 「原野くんは部活ですよ!変わりに持ってきたんです!」 原野くんは社会科の教科係。私は原野くんから仕事を強奪してきたのだ。 「お前も懲りないな。」