〜side エドウィン〜


愛の言葉だけを残して、愛しい人は眠りについた。

私は大きな溜息をついて、アルバートを呼んだ。

「レティの部屋を、私の部屋の隣に」

「皇太子妃の部屋ですか?
では、とうとう……」

喜色満面なアルバートに、私は苦笑する。

「結婚は承諾してくれた。
でも、今は私たちの子どもを受け入れるために、半年から一年の眠りに入ってる」

「——はい?」

……私は、これから何人にこの話をして、何人から同じ反応を貰うんだろうね?

まだ納得していないような表情をするアルバートを促して、部屋の準備をさせて。

侍女に、眠ったままだが身体を清めて楽な寝間着に着替えさせるように指示する。

もう、君の帰る場所は、私の所。
そうなるなら、一年、待とうじゃないか。

私は執務室に戻り、各所に指示や手紙を書く。
戻ってきたら、すぐ結婚だ。
もう、待ってあげないから。

「愛してるよ、レティ」

———私も愛してるわ、ウィン


声が、聞こえた気がした———