「楽しかったね」


「うん…理央が楽しかったなら、よかった」


ボクはいろんな意味で魂抜かれた


「理央、寒くない?
なんか温かいの飲む?」


「うん、そーだね…」


「理央、そのパーカーの下って…」


「なに?」


「なんか、履いてる?」


「え!?」


今の質問、変態じゃん


「やー、寒そうだな…って…
冬だし、あんまり脚出さない方がいいよ」


理央の脚を
みんなに見られるのヤダ

それも変態ぽいか


「風邪ひくと悪いし!」


「武頼、また私のパンツ見ようとしてる?」


「してない、してない!」


変態じゃん

変態だよ

変態じゃないよ!


あの時だって
見ようと思って見たわけじゃない


アレは事故だ


「万が一、誰かに見られたら大変じゃん!」


人のせいにする


「うん、それはヤダ…」


「でしょ!」


「でも、武頼に見られても嫌じゃない」


えっと…


そりゃ、見たいけど…


変態じゃん

変態じゃないよ!


男の正直な気持ち


「今日デートだから
かわいくしてきたのに…」


え、ボクのため?


理央かわいい♡


「え、じゃあ見たい!」


「え?」


「じゃなくて
かわいい!すごくかわいい!」


「ちゃんとパーカーの下は
ショートパンツ履いてるよ」


理央がいきなりパーカーを捲ったから
ドキっとした


「なんだ、よかった
じゃなくて!
公共の場でそーゆーのよくない!」


「ハハ…武頼マジメ
じゃあ今度は武頼の部屋ね!」


「え?」


「公共の場じゃなきゃいんでしょ?」


「や…それは…」


いんですか???


「ね!」


えっと…


ボクの部屋で…なに?


ね!…じゃなくてさ


「ね!」


とりあえず


「ね…」


初めてのデートは
果たして成功だったのか?


とりあえず
最後にはならなかった