「やだ。
お兄ちゃん遠くに行っちゃうのやだ」








裕子はうつむいた。







「んなこと言われても…。



俺は男なんだからいつまでも親元にいるってゆうのも変だろ?




一人暮らし気ままにしてみたかったんだ」







心にもないことを言った。





本当はずっと裕子のそばにいたいのに。








離れたくないのに。