「……! …………っ⁉」
アーシュラ様は驚きの余り目を見開き、俺のことを凝視していた。
(普通、こういう時は目を瞑るものだろう)
そう思いつつ、頑なに閉じられているアーシュラ様の唇を舌でなぞる。小柄な身体がビクリと震える。アーシュラ様の唇が緩んだのを見計らい、口に含んだ水を流し込んだ。
コクン、コクンとアーシュラ様の喉が上下する。無事に水を飲めたようだ。唇を解放してやると、アーシュラ様の頬が真っ赤に染まっている。
その瞬間、眩い光がアーシュラ様を包んだ。泣きたくなるほどの多幸感。その、あまりの温かさに俺は胸を押さえる。
見れば、アーシュラ様が抱いた子どもの顔に、段々と生気が戻っていく。先程まで、予断を許さない様子だったのに、今はただ、安らかに眠っているのが分かった。
「良かった……」
きっとこの子どもは助かる。元気になるまでまだまだ時間が掛かるだろうが、アーシュラ様が居れば大丈夫だろう。食事を与え、療養させればきっと後遺症もなく回復する。俺はホッと安堵のため息を吐いた。
アーシュラ様は驚きの余り目を見開き、俺のことを凝視していた。
(普通、こういう時は目を瞑るものだろう)
そう思いつつ、頑なに閉じられているアーシュラ様の唇を舌でなぞる。小柄な身体がビクリと震える。アーシュラ様の唇が緩んだのを見計らい、口に含んだ水を流し込んだ。
コクン、コクンとアーシュラ様の喉が上下する。無事に水を飲めたようだ。唇を解放してやると、アーシュラ様の頬が真っ赤に染まっている。
その瞬間、眩い光がアーシュラ様を包んだ。泣きたくなるほどの多幸感。その、あまりの温かさに俺は胸を押さえる。
見れば、アーシュラ様が抱いた子どもの顔に、段々と生気が戻っていく。先程まで、予断を許さない様子だったのに、今はただ、安らかに眠っているのが分かった。
「良かった……」
きっとこの子どもは助かる。元気になるまでまだまだ時間が掛かるだろうが、アーシュラ様が居れば大丈夫だろう。食事を与え、療養させればきっと後遺症もなく回復する。俺はホッと安堵のため息を吐いた。



