「でも…呆れて――んっ…」


話を続けようとして、唇を塞がれた。


「『でも』とか『だって』は禁止。俺も疲れてて態度が悪かった…。呆れてなんかないから。不安にさせてごめんな。杏里紗が作ってくれた飯、食べさせて」


「あ、うん。結構前にね作ったから冷めちゃってて…。今温め直すから」


「そのまんまでいーよ」


透から離れようとしたのに離してくれない。


「あれ?ってゆーか、杏里紗も食べてないのか?」


「一人で食べる気にならなかったんだもん」


「じゃあ、温め直して食べるか」


「ん」


ようやく離してくれ、二人遅い夕食を囲んだ。