『だって、突然結婚しようって話になったんだもん』


『何?あなた、そんな相手居たの?初耳なんだけどっ!』


一緒に居たいとは思っていたけれど、あたしが傍に居ちゃダメだから二度と会うことはないと思っていた。


『ずっと好きだった人。だけど一緒に居られないと思ってたから』


『何それ、そんなに問題ある相手なの?ちょっと電話じゃよく分からないから、直接会って話しよ。そこの住所教えて』


そう言われたけれど、ここの住所を知らず。

婚姻届受理証明書を見てみたけれど、そこにはお互いの本籍地しか書かれていなくて。