「悪いけど、明日から所用でしばらく休むつもりだから」


「えっ!」


「旅行ですかっ!」


ピーピーピーピー

小鳥みたいに喚く二人。


ここは保育園か…。


「野暮用。とりあえず、明日休んで役所行って…。それで足りなけりゃ私事旅行届出す」


何よりも、杏里紗の自宅を特定しないといけない。

やらなければならないことは山積みだ。

その中で、義父の後ろ盾があるのは心強い。

これで署長とかに話を通すのも楽になるだろう。


「さて……やりますか」


待ってろよ、杏里紗。