「貴方が休暇取るなんて珍しいわね」


「まーな。理由は検討つくだろ?」


「何でよ。因幡くんの行動まで把握してるわけじゃないし、知るわけないでしょ」


こちらを見ない。


「お前、杏里紗の居場所知ってるだろ」


「何?またあの子?」


杏里紗の名前に反応し、俺を睨む。


「この前、俺に『家に連れ込んでる』って言ったよな。でも、お前に家の場所を教えたことは一回もない」


「……」


「どうやって知った?」


「…捜査に必要だからよ。捜査関係事項照会書に基づいてるから別に違法でも何でもないし」


役所か総務かに、俺の住所聞き出したのか…。

…グレーな情報収集しやがって…。