神様って、何でこんなに残酷なんだろ…。

やっと気持ちが通じたっていうのに…。

ま…でも、あのクソ義父から犯されてた時も助けてくれなかったんだ。

仕方ない…のかな…。


意識が混濁(こんだく)してボーッとしていると、因幡さんのスマホが鳴った。


「…はい」


電話の向こう側で、男の人が何やら慌てた様子で喋っている。

時計を見上げると夜中の三時だ。


「分かった。今からそっちに行くから、くれぐれも一人で勝手に動くなよ」


上半身を起こし、電話を切る。