嘘も孤独も全部まとめて

「俺が置いておいた服は?」


「へ?」


首だけで振り返った男からは、思いもよらない言葉が返ってきた。

これだけ密着しているのにまったくの無反応。


何コイツ、もしかして女に興味ない?



「ほら、これ見て何とも思わないの?」


両手を広げて立ち上がり、これでもかと全身を見せつける。


「ガキの裸に興味はない」


「ガ…」


ガキ!?


「ふっ、ふざけんなよ!人の裸見といて、何がガキだよ!」


「お前が勝手に見せたんだろ。さっさと服着ろ」


何コイツ、ムカつくムカつくムカつく!


言われた通りトイレに戻り、脱ぎ捨てた服を頭から勢い良く被った。