嘘も孤独も全部まとめて

「ま、とりあえず風呂入ってこいよ」


言われた通りトイレに入る。

目の前の浴室のドアを押し開けたら、そこは小さなユニットバスだった。

電気を点け鏡を覗き込むと、鼻から出た血が固まり顎や服にまで痕が付いている。


「ねー、脱いだ服ってトイレのところに置いてたらいい?」


トイレのドアから顔を出すと、あたしの方に背中を向け上半身裸になっている男の姿が飛び込んできた。


「ああ、その辺に適当に置いといて」


背筋もすごかったけれど、振り返った時に見えた胸筋も大きくて、思わず見惚れてしまう。