布団の中でジッと壁を見つめていたら、離れたところから『ジャーッ』というシャワーの音が聞こえてくる。


因幡さん、お風呂入ったんだ…。


一瞬、このままお風呂に突撃したらどうなるかと考えたけれど、それをした時点でもうこの家には居られないような気がして諦めた。


……ダメだ。

何にも考えつかない…。


これからどうしたいのかを考えてみたけれど、ほぼその日暮らしをしていたあたしにとって、これからを考える方が難しかった。


……因幡さんに決めてもらおうかな…。


自分の人生なのに、他人任せ。

でも、それ以外の方法が分からない。