自分も母も死ぬことなく、王国を二分する争いに発展させることもなく、事を治めたランドール。

 ホナミが考えていた登場人物なのに、彼等はもうそんな設定には収まらなくなってきている。
 ウェズリーの主である第2王子が王家を離れる
こと等、ホナミは書いていない。


 もう原作者だった前世は忘れるつもりだった。
 だが、転生者であることを隠しているアビゲイルと。
 そうだろうと思われるランドールの存在が簡単にはそれをさせてくれない。


 ヒロインのミシェルにしろ、特に重要ではない
ランドールにしろ、前世の性格が影響しているのか、登場人物が思ってもみない行動を起こすようになってきて、新しい展開が始まってきている。


 原作者だからと言って、この世界は楽勝ではない、とロザリンドは気を引き締めることにした。