原作者の私ですが婚約者は譲っても推しのお義兄様は渡しません!

「前世の記憶が戻ったことについて、ですね?」

「私も支離滅裂な言い方をしてごめんなさいね。
 昨日の貴女からの手紙を読んで、ずっと考えていたことなの……
 オスカーとダンカンがお昼に会って、夜の予定が変わった、と書かれていたから……
 だったら、ミシェルと媚薬を盛られたオスカーが出会うことはない。
 アーノルドはオスカーの後を付けたりしないしそれを目撃して、ミシェルを利用しようとはしない」

「それが関係していた全員が、自分の意思で物語とは違う行動をした事になる、ですね?」


 自分の言いたいことがロザリンドに伝わったようだ、とアビゲイルはゆっくりした動作で、お茶を飲んだ。

 今から考えると記憶が戻り始めたのは、オスカーとダンカンが会い、和解した頃なのだろう。
 昨日のお昼過ぎから、彼女の中にチカの記憶が戻ってきた。