「オスカー王弟殿下が無事に議会に承認されるまで……
 王太子派から殿下をお守りしなくてはならない」

「王太子派はグレンフォール公爵閣下が取り仕切られていらっしゃいましたわね?」

「そうだ、せっかくご友人になれたと喜んでいるローには申し訳ないが、アビゲイル様とは会わせない様にしてくれ」

「ロージーにも危険が?」

「何が王弟殿下の弱味になるか。
 向こうも調べは付けているだろう。
 殿下には王宮から派遣された騎士が付くが、
ローには私が雇い入れた護衛を付ける。
 君もくれぐれも用心してくれないか。
 お茶会も出席者の顔触れを確認して、必ず護衛を付けて出席するように」


 ……さっき迄の心地よかった酔いはすっかり冷めてしまい。

 アメリアは自分の身体を抱き締めた。